アイリッシュからなんとも非常識なウイスキーが誕生しました。
アイリッシュウイスキーといえば、ウイスキーの原点でありジェムソン、ブッシュミルズ、カネマラとウイスキーの歴史を牽引してきたと言っても過言ではない蒸留所が多くあります。
アイリッシュウイスキーの特徴はピーティーさがなく、モルト感溢れ芳醇な味わいが特徴です。
その中から、なんとトロピカル感溢れるBUSKERが登場しました。
そして、価格帯も2000円台と非常にコストパフォーマンスがよく台湾の名ウイスキーであるカバランさえも連想させるようなトロピカル感が特徴です。
目次
原点はロイヤルオーク蒸溜所
バスカーはアマレットリキュールで有名なディサローノがロイヤルオーク蒸留所で製造したウイスキーです。
ロイヤルオーク蒸溜所はアイルランドのカーロウで2016年に操業を開始しました。
若い蒸留所ですが、シングルモルト、シングルポットスチル、シングルグレーンの3種類を生産できるアイルランド唯一の蒸留所です。
BUSKER(バスカー)の種類
バスカーにはシングルグレーンウイスキー、シングルモルト、シングルポットスチル、トリプルカスクトリプルスムースの4種類があり日本で輸入販売されている物はトリプルカスクトリプルスムースとなります。
BUSKERのシングルモルトも日本で販売されるようになりました!
BUSKER トリプルカスクトリプルスムース
トリプルカスクトリプルスムースはシングルグレーンウイスキー、シングルモルト、シングルポットスチルの3つをブレンドしバーボン樽、マルサラのワイン樽、シェリー樽で熟成しています。
マルサラワイン樽はシチリア最古のワイナリーの1つであるカンティーネ・フローリオ1833年製フローリオを使用しています。
香り
カバランを連想させるようなマンゴー、バニラ、モルト、レモンを感じますが重厚感はなくライトな印象です。
味わい
全体的にライトで甘く(フルーティでもある)、モルト、チョコ、シナモンを感じることができます。
おすすめの飲み方
ストレートは単調すぎる印象と、水割りも香りが失われてしまうので、ソーダ割りを想定しているウイスキーだと思います。
ハイボールにすると柑橘系やパイナップルなどを感じることができ、価格帯的にも普段飲みにも最適な一本でしょう。
種類 | アイリッシュウイスキー ブレンデッドウイスキー |
原産国 | アイルランド |
熟成樽 | バーボン樽、マサラルワイン樽、シェリー樽 |
香り | フルーティ、モルト、バニラ、柑橘系 |
味わい | フルーティ、モルト、チョコ、シナモン、スパイシー、全体的にライト |
フィニッシュ | スパイシー、余韻は長くない |
おすすめの飲み方 | ハイボール、ロック |
アルコール度数 | 40度 |
容量 | 700ml |
価格帯 | 2000円代 |
ボトリング | オフィシャル |
蒸留所 | ロイヤルオーク蒸溜所 |
テイスト | 甘さ:★★★☆☆ ピート(スモーキー):☆☆☆☆☆ ボディ:★☆☆☆☆ バランス:★★☆☆☆ |
BUSKER シングルモルト
シングルモルトはバーボン樽とシェリー樽で熟成された原酒が含まれています。
原産国がアイルランドとしては珍しいシングルモルトです。
種類 | シングルモルト |
原産国 | アイルランド |
熟成樽 | バーボン樽、シェリー樽 |
香り | 柑橘系、オレンジ、バニラ |
味わい | ライトな口当たり、モルトの甘さ、バニラ、わずかにオレンジ |
フィニッシュ | 洋梨、余韻は長くない |
おすすめの飲み方 | ロック、水割り |
アルコール度数 | 44度 |
容量 | 700ml |
価格帯 | 2000円代 |
ボトリング | オフィシャル |
蒸留所 | ロイヤルオーク蒸溜所 |
テイスト | 甘さ:★★★☆☆ ピート(スモーキー):☆☆☆☆☆ ボディ:★☆☆☆☆ バランス:★★☆☆☆ |
香り
新鮮なオレンジのような柑橘系、樽感、洋梨、草感を感じます。
味わい
全体的にライト、グレーンのようなオイリーな甘さ、バニラ、オレンジの皮のような渋さ。
おすすめの飲み方
余韻がほとんどなく、ストレートでは飲み口もライトすぎる印象がありました。
3:1のハイボールでもやや、飲みごたえに欠ける部分があり、ロック、水割りがモルトの甘さが引き立ちおすすめの飲み方でしょう。
バスカーの次に飲みたいウイスキー
バスカーも生産されているアイルランドには世界でも人気なウイスキーが多くあります。
ジェムソン(JAMESON)
ジェムソンはアイルランド代表のアイリッシュウイスキーです。
コンビニやスーパでも見かけることが多いと思いますが、アリッシュウイスキーだけでみると70%以上のシェアがあります。
もうアイリッシュウイスキー=ジェムソンと言っても過言ではありません。
ジェムソンの特徴
封を開けると甘い香りが広がり、味わいはライトですがややオイリーな感じがあり、新鮮なモルトやフルーティな味わいです。
バスカーと比べると柑橘系の味わいはありませんが、アイリッシュウイスキーやスコッチウイスキー特有のモルトの甘さとフルーティ感が特徴です。
また、ストレートでも飲めるほどスムースですが水割りやソーダ割りでもしっかりとした味わいがあり、特にロックやソーダ割りは一品です。
ブッシュミルズ(BUSHMILLS)
ブッシュミルズもアイリッシュウイスキーです。
正式な記録はないものの自称となりますが、世界最古の蒸留所と言われています。
ブッシュミルズの特徴
ブッシュミルズは複数の銘柄があり、スーパなどで入手しやすいのがブッシュミルズ、ブッシュミルズブラックブッシュの2つでしょう。
ブッシュミルズはモルト比率50%でノンピート麦芽を利用しているため、スモーキー感は無く、ライトでフルーティな味わい。
ブラックブッシュはモルト比率80%で、オロロソシェリー樽とバーボン樽で7年熟成させた原酒を利用しています。
バスカーのようなフルーティな味わいでハイボールですいすい飲みたい場合はスタンダードのブッシュミルズでしょう。
バスカー、ジェムソン、ブッシュミルズスタンダードとは一風変わった味わいがあるのがブラックブッシュです。
シェリー樽由来のレーズン、アプリコット、芳醇な甘さが広がり、味わいはミディアムボティでドライフルーツのような甘さがあります。
ストレートかロックでじっくり飲みたい場合はブラックブッシュでしょう。
バスカーと比べると芳醇な甘さを強く感じることができると思うので、この味が好きな方はシェリー樽が好きな方でしょう!
カネマラ(Connemara)
ちょっとバスカーではライトすぎて物足りない?そんな方にはかカネマラがあります!
カネマラはこれまで紹介したウイスキーとは異なりピートを炊いた麦芽を利用しているためしっかりしたスモーキー感を感じることができます。
カネマラの特徴
カネマラはスモーキー感だけが特徴ではありません。これまで紹介したのはブレンデッドウイスキーでグレーン(穀物)などが含まれており飲みやすいウイスキーに仕上がっています。
カネマラはシングルモルトとなり、大麦麦芽のみを利用しているため素材の味一本勝負なのです!
香りはスモーキーとフルーティが交互に感じますが、スモーキー感が強い印象です。
味わいはバニラ、ハニー、チョコ、ややスパイシーでミディアムボティ。
これだけでも、なんとなくバスカーや他のアイリッシュウイスキーとは違いそうな印象はありませんか?