オーバン(OBAN)はハイランドにある蒸留所でゲール語で小さな港という意味です。
その名の通り、小さな港町ですが鉄道や観光船などの観光インフラは整っておりスコットランドの人には愛されている街です。
ディアジオ(旧UD社)が提唱したクラシックモルトシリーズの1つです。
見ての通りオーバンは港町で、トバモリーやレダイグを蒸留しているマル島に行く船もここから出ています。
蒸留所は賑やかな街にあり、モクモクと煙を上げる姿はまるで工場ですが、蒸留所の規模としては非常に小さく、港町の潮風、ハイランドの優しい風を感じる風味が特徴でしょう。
目次
オーバンの味わい、飲み方
オーバンには14年、18年、Little Bay、Distillers Editionの4種類がありますが、入手しやすい14年を紹介したいと思います。
ボトルからも紙が日焼けした雰囲気が出ており、クラシックで落ち着いた印象を受けます。
オーバン14年の味わい、飲み方
オーバン14年は香りの主張は強くなく、果実、ハチミツ、ややモルティを感じることができます。
味わいはライト、新鮮なパイナップル、ややスパイシー、潮味の余韻が長く続きバランスの良さが伺えます。
殆どピートは感じられませんがスプリングバンクやオールドプルトニーのようなライトな潮味を感じます。
おすすめの飲み方はストレート、ハイボールでしょう。
ストレート
ナッツやオリーブのペアリングが最高です。
食後にゆっくり過ごす時に飲みたいと思わせるウイスキーでした。
オーバンの繊細を感じるのであればストレートでしょう。
ハイボール
柑橘系、潮味が強くなり、スパイシー感は殆どなくなります。
どのような食事でも邪魔しない味わいだと感じました。
食前、食中どちらでも飲んでいるウイスキーの1つです。
オーバン蒸留所の特徴と歴史
クラシックモルトを楽しむには蒸留所の歴史や特徴をセットで知るとより、深くウイスキーを味わう事ができます。
スティーブンソン兄弟
オーバンは「私達が語る必要はない、全てはウイスキーが物語る」がモットーであり、Webページなどを見ても最小限の情報のみが記載されており、あえてウイスキーの特徴などは殆ど書かれていません。
そんな、オーバンは1794年にスティーブンソン兄弟によって設立されました。
スティーブンソン兄弟はオーバンをただの小さな港町から、リゾート地にまで発展させた立役者です。
買収を繰り返され1923年に現在のディアジオ(MHD)の所有となっております。
蒸留所小規模
オーバンは小規模な蒸留所で2機のポットスチルしかありません。
グレンフィディックが40機以上ある事を思うと、非常に小規模である事が伺えると思います。
まとめ
オーバンは手に入りやすいボトルであり、スタンダードが14年と比較的高熟でありながらも、ライトで飲みやすく、安定感が高い仕上がりになっています。
家飲みが多い方は贅沢な1本として、バーに行かれる方は一杯目のハイボールなども良さそうです。